歯医者さんで虫歯はあるけどまだ経過をみましょうと言われたことはありますか？今すぐ治療をしましょうと言われる虫歯もあるのに経過を見ていて大丈夫？と心配になる方もいるのではないでしょうか。
今回は経過を見る虫歯についてどんな虫歯かと、経過見の間に注意することをまとめました。
経過を見る虫歯は活動的ではない初期の虫歯
歯の構造は一番表層は硬い”エナメル質”で、その内側に”象牙質”という組織があり、その内側に歯の神経があるのがおおよその構造です。
この再表層のエナメル質にのみ生じた虫歯は初期虫歯と判断されます。色は白濁になっていたり、黒くなっていることもあります。症状はなく、自分では気が付かないことも多いです。
初期虫歯に治療をすることはある？
初期の虫歯に対して歯科医院で行うことは、虫歯の進行予防に有効なフッ素の塗布や、歯磨きの指導、専門の機械を用いての歯面のクリーニングを行います。
子供の歯と生え立ての大人の歯に初期虫歯がある場合、噛む面の溝に出来ているものは予防的に溝を埋める(シーラント)処置を行うことがあります。
積極的に削って詰めるという治療は初期の虫歯には行いません。
初期虫歯の経過観察とは放置ではない
初期虫歯を経過観察することになった場合、放置をしても良いということではありません。
高濃度フッ素が配合されている歯磨剤を用いた徹底された歯磨きと、定期的に活動的な虫歯となり進行していないかの定期検診に通うことが重要になります。
経過観察とは虫歯ができにくい最善のお口環境を維持した上で、虫歯の経過をしっかりと追っていくこのが目的です。
ただただ放置してしまっている人は、要注意です。
何も治療しなくても元に戻ることはある？
初期虫歯の中でも、まだ歯に穴をあけていないごく初期の虫歯では、”再石灰化”という虫歯で溶け始めた歯をまた固めるような働きによって元の状態に戻る可能性があります。
しかし、一度穴があいてしまった虫歯が元に戻ることはありません。歯磨き粉や嗽薬に含まれる”フッ素”は再石灰化を促すため、積極的に使用したいですね。
初期の虫歯でも虫歯！進行しないように努力が必要
初期の虫歯でも、虫歯であることに変わりはありません。虫歯が作られてしまうようなお口環境であることも変わりありません。なので歯医者さんで初期虫歯を指摘されたら、セーフだと思うのではなく、しっかり予防の努力をしましょう。
どこの歯が初期虫歯になったのかはデンタルダイアリー内で記録して忘れないようにしましょう。
