歯周病と聞くと虫歯のように痛みが出るはずという印象はありませんか?
実は歯周病には”サイレントキラー(静かな殺し屋)”というあだ名があるくらい目立った症状が出ないまま着実に進行していく病気なのです。
そのためいつの間にか歯がゆれてきたということも多くあります。
今回は歯周病が進行するとどんな症状が出るのか、程度別にまとめました。
軽度の歯周病は気にしないまま過ごせる程度のもの
軽度の歯周病では、歯茎の発赤、腫脹、歯茎のかゆみ、歯の浮いた感じ、歯磨き時の出血、噛んだ時の痛みが症状にあげられます。
歯茎の炎症が急性化すると強い痛みが出ることもありますが自覚症状が出ることはほとんどありません。
この軽度の内にしっかり予防することが望ましいのですがなかなかこの程度の症状で歯医者さんに来る人はいないのが現状です。定期検診に来ていると、些細な変化にも気が付いてもらえるし相談もしやすいため予防が早期に行えます。
中等度の歯周病は我慢ができてしまう程度のもの
中等度の歯周病では、軽度の症状に加えて、歯茎から膿が出てくる、口臭がする、朝のお口の中の過剰なネバツキ、歯茎が下がったことによって歯が長く見える、知覚過敏が生じる、歯と歯の隙間が目立ち物が詰まりやすい、歯並びの変化、歯がぐらついてくることがあげられます。
口臭は歯周病独特の口臭のため、私達歯科医師が嗅げばすぐに分かるのですが、なかなか一般の方には気が付きにくいかもしれません。
歯並びの変化や歯のぐらつきを感じる頃には限りなく重度の歯周病に近いです。どれだけ治療を頑張っても、歯周病がなかったころの状態に戻るということはできないため、ここれはやばいかも!と思ってからの受診は絶対に避けたいものです。
重度の歯周病は歯が抜ける
重度の歯周病では、中等度の症状に加えて、歯が抜け落ちてくることがあります。抜けた歯を持って来院される患者さんも少なくありません。
ご本人の感覚としては急に歯が抜けてきたと言われるのですが、歯周病は徐々に進行していくものなので、小さなサインはあったと思います。しかし、歯周病の恐ろしいところは、こうなるまでは我慢ができてしまう程度の症状というところなのです。だから、歯科医院での定期検診が重要なのですね。
歯周病は症状が出てからじゃ遅い!
歯周病の症状について解説しました。実際毎日の診療で進行してしまった歯周病に悩む患者さんが多くいます。
歯周病にならないために歯科医院とアプリをセットで活用したいですね。