歯の健康にはフッ素とフロスが不可欠!

みなさんは歯磨き以外に、歯の健康のためにどんなことをされていますか?

 

まず、フッ素は歯の構造を強くしてくれます。

人間の歯はハイドロキシアパタイトって呼ばれる結晶でできていて、不純物も含まれています。
フッ素は使い続けることによって、そのハイドロキシアパタイトをフルオロアパタイトに変えます。これは、菌が作る酸になかなか負けない強さがあります。
余談だけど、人間の歯は全部フルオロアパタイトになるのは無理だけど、サメは全部フルオロアパタイトなんだよ。

 

フッ素の2つめの働きは、プラーク中に隠れることです。菌が酸を出して、歯が溶け出しそうになった時に、また固めようと働いてくれます。

 

さらに、3つめの働きとしてフッ素には抗菌作用があるため、菌が歯にくっつきにくくなるんだよ。すごいでしょ?

 

 

さて、歯が生えてきてどれくらいでフロスは使うべきなのか?歯が隣り合うようになったら使って大丈夫です。

ただ、お子さんがフロスを嫌がることが多いので無理にしなくても、奥歯が生えてくるまでに使えるようになったらいいなぁという感じです。
フロスの使用は、歯と歯の間のプラークや歯垢を取り除き、虫歯や歯周病のリスクを減らすのに役立ちます。

 

実は、フロスをしたから虫歯にならなかったという研究結果はなく、フロスが虫歯予防に確実に働いたという結果もありません。

ただ、臨床経験からは、フロスや歯間ブラシを丁寧にしている人は歯と歯の間の虫歯になっている人はなかなかいないと感じます。使わないよりも絶対に使った方がいいかなという感じです。

 

お子さんにはお子さん用の小さな柄つきのフロスが売ってあるので使ってみてください。また、歯磨きの順序としては、フロスや歯間ブラシをしてから歯磨きをすると、口の中のプラークが少なくなり、歯に残るフッ素の濃度も高くなるとの研究結果があります(Journal of periodontology)。

 

フッ素の効果やフロスの使い方を理解して、みんなも歯の健康をしっかり守りましょうね!

 

(うずら歯科医院/野尻真里先生)